焚き火の灰の捨て方|炎が消えても中は熱い。火消し壺で冷まし、持ち帰って自治体の分別で出す
焚き火の灰は、炎が見えなくなっても中に熱が残っていることがある。
冷まして持ち帰り、市町村の分別で出す。灰をアク抜きに使わない理由も書いた。
焚き火の灰は、炎が見えなくなっても中に熱が残っていることがある。
捨てる前に、水に十分ひたすか火消し壺に入れて冷まし、再び燃えないことを確かめる。
灰捨て場のないキャンプ場なら持ち帰り、住んでいる市町村の分別に合わせて出す。
焚き火の片づけで、いちばん最後に残るのが灰だ。
薪は燃え尽きて、炭は拾って、器の底に白いものだけが残る。
キャンプでは、これをごみとしてしか見ない人がほとんどだと思う。
畑や台所では、灰は使うもののほうでもあった。
ただ、使い方には今の決まりもある。
捨て方と一緒に、そこまで書いておく。
灰は、炎が消えても熱い
愛媛県の林野火災の注意喚起には、炭火や炭化した木や葉は、炎が見えなくなっても高温の部分が残っている場合がある、と書かれている。
だから、水に十分ひたすか、火消し壺に入れるなどして、再び燃えないか確実に確かめる、とあった。
灰の表面は白く乾いて、触れそうな顔をしている。
それでも下のほうに、赤いものが埋まっていることがある。
見た目で判断しないのが、いちばんの注意だと思う。
焚き火台の上から一気に水をかけると、蒸気と一緒に灰が舞い上がる。
僕は、火消し壺に入れて蓋を閉めるか、水を張ったバケツに少しずつ沈めるほうが扱いやすいと思っている。
どちらの場合も、車に積むのは冷えたのを確かめてからにする。
煙が自分のほうにばかり来る話を前に書いたけれど、あれは燃えている最中の話だった。
火が消えたあとの灰のほうが、扱いを間違えると面倒くさい。
持ち帰った灰を、どこへ出すか
灰捨て場のあるキャンプ場なら、そこへ入れて帰る。
ないところも多い。
持ち帰った灰をどのごみとして出すかは、住んでいる市町村によって違う。
燃えるごみのところもあれば、燃えないごみのところもある。
調べずに出すのは運任せになるので、一度だけ確認して覚えておきたい。
袋に入れる前に、冷えていることをもう一度確かめる。
中に赤いものが残っている灰を袋に入れると、何が起きるか考えたくもない。
畑では、これは出るもの
草木灰、と呼ばれる。
剪定した枝や、乾いた草や、もみ殻を燃やしたあとに残るもののことだ。
畑をやっていれば勝手に出てくるもので、出たら撒く、という循環がある。
農林水産省(中国四国農政局)の資料に、木質バイオマス発電の燃焼灰を特殊肥料(草木灰)として届け出て使っている、岡山県新見市の例が載っていた。
その灰の主な成分は、窒素が0.05%未満、リン酸1.3%、カリ5.2%、石灰(カルシウム)30.0%だった。
窒素はほとんど残らず、カリと石灰分が残る。
木が何年もかけて土から吸い上げたものが、火を通してもそこにいる。
だから灰を撒くのは、肥料をやるというより、返す、という感覚に近い。
石灰分が多いということは、撒きすぎれば土をアルカリ側に寄せることになる、と僕は考えている。
石灰を入れた場所に重ねて撒かないくらいの加減は、気にしておきたい。
台所では、アク抜きに使われてきた
灰は、山菜のアク抜きにも使われてきた。
福島県の案内でも、栃の実やワラビのアク抜きに灰を使う例が挙げられている。
ただ、ここには今の決まりがある。
林野庁などは、平成24年2月の通知で、東日本の17都県で採れた薪や木炭を燃やした灰を、製麺やアク抜きなど食品の加工や調理に使わないよう求めている。
放射性物質を含む薪を燃やした灰で加工した食品から、放射性セシウムが検出された例があったためだ。
福島県も、17都県の灰や、原料の薪の採取地が分からない灰を、食品の加工に使わないよう呼びかけている。
17都県には、長野・山梨・静岡も入っている。
キャンプ場で買った薪がどこで採れたかは、たいてい分からない。
だから、キャンプの灰は台所に持ち込まないほうがいいと僕は思う。
アク抜きは、重曹を使うやり方で足りると思う。
炭が混じっているうちは、まだ灰ではない
キャンプの灰を畑に持って帰ろうとしても、黒いものが混じっていたらやめたほうがいい。
炭と灰は別のものだ。
灰は燃え切ったあとに残ったもので、炭はまだ燃えるものが残っている。
畑に撒くつもりなら、白くなるまで燃やし切ったものを使う。
キャンプ場だと、これがなかなか難しい。
早めに薪を足すのをやめれば燃え切りやすいと思うが、燃やし切るのをためらうのは、たいてい火を長く見ていたいからだ。
片づけを楽にする日と、遅くまで見ている日を分けるくらいがちょうどいいと思う。
終わりではなく、途中
「灰になる」という言い方を、終わりの意味で使う。
燃え尽きて何も残らなかった、というときの言葉だ。
実際の灰は、燃えなかったものが残ったものだ。
火で無くならなかった分だけが、そこに白く積もっている。
焚き火台の底を掃くのは、片づけではなく、次に渡すものを仕分けている作業だと思う。
冷ましてから袋に入れるぶんと、畑に返すぶん。
そう考えると、朝の十分が短く感じる。
焚き火の煙の話は、こちらに書いている。
焚き火の煙がこっちに来る理由|「煙は美人に行く」の正体は、人の体がつくる空気の影