ふきんの臭いが取れないときは煮る|直すのは洗い方ではなく絞り方
洗剤を変えても、柔軟剤を足しても、夕方には匂いが戻ってくる。
匂いは布の質ではなく、湿っている時間の長さで決まる。
台所のふきんが、洗っても匂う。
洗剤を変えて、柔軟剤を足して、それでも夕方には戻ってくる。
これを布の質の問題だと思う人は多いと思う。
安いのを買ったからだろう、と。
ただ、原因は布ではなく、手の動かし方にあることが多い。
調理の現場では、布を混ぜない
調理場では、布の枚数が多い。
台を拭く布。
皿を拭く布。
手を拭く布。
包丁を拭く布。
それぞれ置き場所が決まっていて、混ざらないようにする。
汚いから、という理由が半分。
もう半分は、役割を分けると一枚あたりが濡れている時間が短くなることだ。
一枚で全部やろうとすると、その布はずっと湿ったままになる。
匂いは、汚れの量ではなく、湿っている時間の長さのほうで決まる。
洗い方より先に、絞り方
水がぽたぽた落ちなくなったところで絞るのをやめると、まだたっぷり残っている。
細長くねじる絞り方が効く。
布を縦にひとまとめにして、棒みたいにしてから両手を逆向きにひねる。
握って絞るのと、ねじって絞るのとでは、出てくる水の量がまるで違う。
絞ったあとは、畳まない。
開いて掛ける。
畳んだまま置くと、そこだけ何時間も乾かない。
この二つだけで、匂いはずいぶん減る。
洗剤を変えるより効くと思う。
それでも匂いだしたら、洗うのではなく煮る
いったん匂いがついた布は、普通に洗っても戻りにくい。
繊維の奥に住みついているので、表面を洗っても意味がないからだ。
調理の現場では、煮ることがある。
鍋に湯を沸かして、数分入れる。
それだけで、あの生乾きの匂いが消えやすい。
家では、酸素系漂白剤を溶かした湯につける手もある。
五十度くらいの湯に溶かして、しばらく置く。
塩素系より匂いが残らないので、口に触れるものを拭く布にはこちらのほうが気が楽だ。
気をつけたいのは二つ。
熱に弱い素材や、色柄物には使わない。
それと、煮たあとはちゃんと乾かしてからしまう。
ここで畳んで放り込むと、せっかく煮た意味がなくなる。
さらしを使う理由
反物のさらしを切って使うやり方がある。
一本の長い布を、必要な長さで切って使う。
いいのは、薄いから乾くのが早いこと。
そして、だめになったら切って捨てられること。
ちゃんとしたふきんを買うと、汚れても捨てにくくなる。
捨てにくいから使い続けて、匂いだして、それでも捨てられない。
これはよくある流れだと思う。
反物なら、その気持ちが働かない。
雑巾に落として、最後は捨てる。
布を長く使うより、布が湿っている時間を短くするほうを選ぶ、ということだ。
蚊帳の生地を何枚か重ねたふきんも、理屈は同じだ。
厚い一枚ではなく、薄い層を重ねてある。
吸うのに乾きが早いのは、そういう作りだからだ。
家と車での回し方
家では三枚を回すくらいがちょうどいいと思う。
使ったら絞って、開いて、掛ける。
夜のうちに一枚は必ず外に出す。
外に持っていくときは、もう少し雑になっていい。
キャンプ場には干す場所がないし、あっても夜露で朝には濡れている。
だから、使った布は畳まずに椅子の背に広げておく。
そして帰りの車では、ビニール袋に入れて口を縛らない。
縛った袋の中で一晩過ごした布は、家に着く頃には手のつけられない匂いになりやすい。
これも、汚れの話ではない。
時間の話だ。
ふきんの匂いは、洗剤売り場で解決しようとしても片づかないことが多い。
答えは、絞る手と、掛ける場所にある。
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