2026.09.15 泊まれる場所4,223 立ち寄りスポット46,522 営業中を確認したキャンプ場1,005 note を読む

膝の痛みの原因は、仕事によって全部違った|板場はしゃがまない、畑はしゃがみすぎ、トラックは固まる、キャンプは地面につく

正座から立てないとき、ごまかすように笑う。
寿司屋・畑・トラック・キャンプ、場面ごとに膝の壊し方はまるで別だった。

正座から立ち上がろうとして、膝が一瞬だけ言うことを聞かない。
なんとなく笑ってごまかしながら伸ばす、あの感覚は昔からあったわけじゃない。
腰と肩をここ続けて書いてきたら、残っているのは膝だと思った。

板場では、しゃがむ動作がいちばん少なかった

寿司屋にいた頃、膝はほとんど曲げないまま一日が終わっていた。
カウンターの中もまな板の前も、立ちっぱなしで足の位置はほぼ動かさない。
膝は伸ばしたままか、ごくわずかに緩めているだけの姿勢が何時間も続く。

閉店してから床に落ちたものを拾おうとしゃがむと、うまく曲がらないことがあった。
動かしていなかった分だけ、いざ曲げようとすると関節が渋る。
それに気づいてからは、休憩のたびに軽くしゃがんで伸ばすのを挟むようにした。
立ちっぱなしの仕事ほど、あえて曲げる時間を作らないと膝は固まっていく。

畑では、しゃがむ回数が多すぎた

農業をしていた時期は、板場とは逆の壊し方をした。
苗を植える、草を取る、どれも深くしゃがんでの作業で、一日に何百回と膝を折り曲げる。
深くしゃがむほど関節の内側にかかる圧が上がるらしいと、あとになって知った。

畝の間の土は平らじゃないから、しゃがんだ姿勢のまま体重を移すと膝がねじれることもある。
教わったのは、しゃがむのではなく片膝を地面につく姿勢に変えることだった。
片膝立ちなら曲げる角度が浅くて済むし、体重の逃がし方も選べる。
ガーデニング用の膝当てを入れるようになったのも、この頃からだった。

トラックでは、固まったまま降りるときにひねった

長距離を走る仕事に移ってからは、また別の膝と付き合うことになった。
運転席に座っている間、膝はほぼ同じ角度で固定されたままになる。
何時間も同じ角度でいると、休憩で降りようとした瞬間に固さが出る。

いちばん危なかったのは、固まった膝のままステップを降りて、地面に足をついた拍子にひねったことだった。
それからは、降りる前に座席の中で膝を軽く曲げ伸ばししてから両足で降りるようにしている。
固まった関節にいきなり体重を乗せるのがいちばんよくない、というのは体で覚えた。

キャンプでは、地面に膝をつく動作が増えた

今はテントを張るときも焚き火の世話をするときも、地面に直接膝をつくことが多い。
硬い地面や冷えた土の上だと、衝撃も冷たさもそのまま膝に伝わってくる。
板場の「動かなさすぎ」でも畑の「曲げすぎ」でもなく、ここでの負担は地面からの衝撃そのものだった。

クッションを一枚敷くようにしてから、翌朝の重だるさが変わった。
薄い一枚が間に入るだけで、膝が受け取る衝撃はずいぶん違う。

板場はしゃがまなさすぎて、畑はしゃがみすぎて、トラックは固まったまま、キャンプは地面に直接。
四つとも「膝が悪い」のひとことで片付けられそうだけど、実際に壊していた場所も効いた対処もばらばらだった。
腰は座る・立つ・前かがみで、肩は上げる・担ぐ・固まる・すくめるで、膝は曲げなさすぎ・曲げすぎ・固まる・つく。
体はひとつなのに、仕事の数だけ壊し方があるらしい。

正座から立てずに笑ってごまかすのも、たぶんまだその癖のどれかが残っているからだと思う。

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