2026.09.15 泊まれる場所4,223 立ち寄りスポット46,522 営業中を確認したキャンプ場1,005 note を読む

軍手の選び方は用途で全部違っていた|板場・畑・トラック、外すタイミングも三つとも別だった

玄関で靴を履きながら、ポケットに軍手を突っ込む。畑に行く日の、いちばん最初の動作だ。
板場にいた頃は、そんなポケットは持っていなかった。

玄関で靴を履きながら、ポケットに軍手を突っ込む。
畑に行く日の、いちばん最初の動作だ。
板場にいた頃は、そんなポケットは持っていなかった。

同じ「手を守る道具」なのに、板場と畑とトラックでは、軍手や手袋との付き合い方がまるで違っていた。
外すタイミングも、外したあとの手の感覚も、仕事によって全部別物だった。

板場は、素手に戻る瞬間があった

板場でも手を守る道具は使う。
ただし種類が限られていて、ゴム手袋か、魚を捌くときの防刃手袋くらいだった。
包丁を握るときだけは、必ず素手に戻る。

刃物と食材の感触を、手袋越しに扱う先輩を見たことがない。
魚の身の締まり具合も、米の炊き加減も、最後は指先の感覚で決めていた。
防刃手袋をしたまま刺身を引く先輩がいたら、たぶんその場で外すよう言われていたと思う。

だから板場での「軍手的なもの」は、いつも一時的な道具だった。
下処理のあいだだけ手を守って、仕事の本体に入る瞬間に外す。
外すことのほうが、むしろ仕事の合図になっていた。

畑は、外すタイミングが自分では決められなかった

畑では逆だった。
軍手は朝から晩まで着けっぱなしで、外すのは休憩のときと、細かい種まきのときくらい。

土をいじる作業は、素手だとすぐに皮がめくれる。
鎌や剪定バサミを使う作業も、軍手なしでは怖くてやれない。
板場と違って、素手に戻る「本番」の瞬間はほとんど来なかった。

むしろ困ったのは、軍手をしたままだと感覚が鈍って、苗の根を傷めることがあったことだ。
植え付けのときだけ外して、土を素手で触って、また着け直す。
畑での軍手は、外すか着けるかを自分で決めるというより、作業の種類がその都度決めていた。

トラックは、外すタイミングそのものがなかった

トラックの仕事では、荷物を積み下ろしするときだけ手袋をする人が多かったけど、僕はほとんど外さなかった。
ロープを掛けるとき、テールゲートを開け閉めするとき、荷台の縁に手をかけるとき。
どの動作も、素手でやると擦れたり挟んだりする危険がある。

運転席に座っている間だけは外していたけど、それも「休めている」というより、次の積み下ろしまでの短い合間でしかなかった。
板場の「素手に戻る瞬間」も、畑の「作業に応じて着け外す」感覚も、トラックの現場にはあまり出番がなかった。
着けっぱなしが基本で、外すのはハンドルを握るときだけ、という一点しかなかった。

三つを並べて、やっと気づいたこと

板場は素手に戻る瞬間があり、畑は作業の種類が着け外しを決め、トラックは着けっぱなしが基本だった。
同じ「軍手・手袋」という道具なのに、外すという行為の意味がそれぞれ違う。

板場では、外すことが仕事の核心に入る合図だった。
畑では、外すことが感覚を取り戻す手段だった。
トラックでは、外すことがただの休憩の印にすぎなかった。

いまはデスクの前に座って、キーボードを打つだけの仕事をしている。
軍手を使う場面はもうほとんどない。
それでも三つの現場を思い出すと、道具を外すという一瞬の動作に、それぞれの仕事のやり方がそのまま出ていた気がしてくる。

PR 本記事は楽天アフィリエイトを含みます。

楽天で人気の耐切創手袋・ガーデニンググローブ・革手袋

ストアリンクにはアフィリエイト広告を含みます。
Amazonストアで愛用ギアをまとめて見る

スタンプラリーに挑戦する 行った場所・気になる場所は、現地チェックインでスタンプに残せます。 みんなのコースを見てみる 会員が作ったスポット巡りのコースを都道府県から探せます。自分だけのコースも作れます。

よりみちコラム一覧へ戻る