外で飲むものは、何に注ぐかで半分決まっている気がする
同じ湯を沸かして、同じ粉で淹れている。
それなのに、日によって味が違う。
疑う先を器のほうに変えてみた。
同じ湯を沸かして、同じ粉で淹れているのに、外で飲むコーヒーはうまい。
空気のせいだと長いこと思っていた。
でも、外で飲む日どうしでも味が違う日があると気づいてから、疑うところが変わった。
変わっていたのは、注いだ器のほうだった。
金属は、熱をそのまま手と唇に渡してくる
ステンレスの器に熱い湯を注ぐと、外側までいっぺんに熱くなる。
持てないし、口をつけたら唇が驚く。
そのかわり、冷めるのも早い。
これを欠点だと思っていたけれど、いまはそうでもないと思っている。
器が熱いと、手のひらにずっと温度が乗っている。
焚き火の前で、火とは別のところからも温まっているのが分かる。
金属の器は、飲むためだけの道具ではないところもいい。
そのまま火にかけられるし、汁物をよそっても平気だ。
ひとつで足りるということは、洗いものも一回で済むということでもある。
二重になっているものは、温度を隠してしまう
間に空気の層が入った器は、熱いものを入れても外側がぬるい。
持てるし、唇も熱くない。
中身は長く熱いままなので、ゆっくり飲みたい朝にはこれがいちばん楽だ。
ただ、飲んでいて少し物足りない日もある。
器の温度と中身の温度がずれているせいだと思う。
持ったときにぬるいのに、口に入れると熱い。
手が先に教えてくれるはずのことを、器が伏せている感じがする。
湯気の立ち方も違う。
冷めにくいぶん、立ちのぼる湯気は控えめになる。
鼻に来るものが減ると、味の印象もいくらか静かになる。
木の器は、口をつけた瞬間だけ別のことをする
木の器がおもしろいのは、最初のひと口だ。
唇に当たるところが体温に近いので、熱いものが角の取れた熱さになる。
同じ温度のはずなのに、まろやかだと感じてしまう。
そのかわり、扱いはいちばん面倒だ。
前に入れたものの匂いを覚えるし、洗って伏せておいても乾ききらない日がある。
火にはかけられないから、湯は別のところで沸かす。
それでも持っていく日がある。
ゆっくりしにきた日は、面倒な器のほうが合っている気がする。
走っていた頃は、蓋のあるものしか選べなかった
長距離を走っていた頃、器に求めていたのはこぼれないことだけだった。
蓋があること、片手で開くこと、置いたときに倒れないこと。
味の話をする余地がなかったし、そもそも運転しながら味を見ていなかった。
いまは蓋のない器を選べる。
湯気が立つのを見ていられるし、置いたまま忘れて冷ましてしまってもいい。
よりみちができるというのは、たぶんこういうことなのだと思う。
だから外に持っていく器は、その日の過ごし方から決めている。
動きながら飲む日は金属か、蓋のあるもの。
座って何もしない日は、乾きの遅い木のものを一つだけ。
中身より先に器を決める日があってもいいと、この頃は思っている。
楽天で人気のアウトドア用カップ
-

TSBBQ ステンレスシェラカップ 320ml(燕三条製・フチ巻きなし/内側鏡面磨き)
-

スノーピーク チタンダブルマグ 300 MG-152 300ml(二重構造・折りたたみハンドル)
-

ククサ マグカップ Lサイズ 木製(北欧・白木・削り出し一体型)
ストアリンクにはアフィリエイト広告を含みます。
Amazonストアで愛用ギアをまとめて見る
※上のリンクは広告(アフィリエイト)を含みます。価格やレビューは掲載時点のもので、変動することがあります。